ストックフォトを始めてもうすぐ5ヶ月。
スタート時点は、「とりあえず手持ち写真を申請」から入りました。
その後は、「それっぽい写真を撮影して申請」という状況になり、案の定まったく売れず(ダウンロードしてもらえない)、撃沈。。。
次に考えたのが、「ストックフォトの研究」ですが、それに伴い、機材についても考えるようになりました。もろもろ研究中の状態なため、この先、1年、5年と継続していけばまた考え方も変わるでしょうが、ここまでで気づいたことをまとめておきます。改めて取り組み方や機材などを考えてみたところ、思いのほか、大容量(2万文字以上)となってしまったので、何記事かに分けようと思います。
前回、ストックフォトの撮影技術などについてまとめてみました。
今回はカメラに関しての記事になります。
※前回記事と同じ導入で申し訳ありません。なるべく思っていることをストレートに表現したら、この内容に落ち着いてしまい、変更が効かなくなってしまいました。
ストックフォトの夢と現実

前回記事と同じ図ですが、ストックフォト活動で行き詰まっている方、多少表現は違うものの、だいたいこんなような流れを考えている(いた)のではありませんか?
上の図は、強調したりデフォルメしたりとしていますが、おおよそ、私もそうでした。
前回記事にも書いていますが、こんな流れに乗れる人がいたら、その人は超天才です。
すぐに弟子入りしたいくらいです。
そのHowToをブログで書いたり、書籍化したり、スクールを開校したり、、、
なんでもすぐにできると思います。
基本的にすぐにうまくいく人は少ない(というか、本当にいるの?)というのが現実ですよね。
ネット上で公開されている情報や各ストックフォトサイトに載せられている情報を見る限りは、
大体は以下のパターンかと。

おそらく、この記事を読んでくださる方は、
「現在地」と書いているところにいらっしゃる方が大多数ではないでしょうか?
もしくはこれから始めようとしている方ですかね?
そもそもストックフォトに必要となる機材
この記事を読んでくださっている方は、恐らくはすでにストックフォトを始めていらっしゃる方だと思いますので、機材のお話で恐縮なのですが、一応、整理しておきます。
ストックフォト活動を行うにあたり、最低限必要となるのは、
- カメラ
- パソコン
ですね。
できればあった方が良いと思われるのが、
- レタッチソフト
- 三脚
というあたりでしょうか。
それぞれいろいろとあるのですが、初心者に毛の生えたようなSandAですら、機材にはいろいろと思うところがあり、とりあえず今回はカメラに限定しての記事とさせていただきます。
写真を撮影しなくてはいけないのですから、当然ながら、カメラは必要となります。
最近ではスマホやタブレットについているカメラも随分と高性能になったことから、
スマホ撮影の写真でもストックフォトサイトへの申請は可能となっていますが、
ストックフォトでの収益を考えるのであれば、やはりカメラは必要となります。
カメラについてなのですが、そもそも私 SandAも勘違いしていました。
「画素数が多い = 画質が良い」
というのは間違った理解なのですね。
画質の良さに直結しているのは、画像処理能力とイメージセンサーの大きさになります。
厳密に言うと、画像処理能力はJPEG形式で撮影している場合に影響するものであり、RAW形式での撮影の場合はそれほど関係はありません。
画像処理能力はパソコンで言うところのCPUでしょうか。
画像処理能力の高さは、ほぼ、カメラ自体の値段と比例していることが多いようです。
上位のカメラなんてウン十万もしてしまうため、とりあえずイメージセンサーの大きさについて深掘りしていきます。
あと、おまけで画素数についても簡単にウンチクメモを。
ストックフォトとしてのカメラ
ストックフォトとしてのカメラを考えてみます。
一般的にカメラの評価をする際にチェックする点としては、画素数とイメージセンサーだと思いますので、その2点についてちょっとだけ深掘りを。
画素数について
カメラの条件について整理してみるために、まずは購入されたストックフォトの用途を考えてみましょう。
想定できるストックフォトの基本的な用途は、
・企業広告
・ホームページ画像
・ネットニュース
ということになります。
この3つですが、「企業広告」についてはそれがポスターと考えるとかなりカメラの制限が発生します。なにせ、写真を引き伸ばしますからね。
ベースのサイズをB0~B2くらいと設定してみます。
ちなみにそれぞれのサイズは
- B0:1030mm × 1456mm。
- B1: 728mm × 1030mm。
- B2: 515mm × 728mm。
となります。
よく見かけるポスターのサイズというと、大体これぐらいではないでしょうか?
これ以上大きいものは、看板系の広告かでデジタルサイネージ系。
いったんそれらについては外して考えてみます。
ポスターですから、ある程度高い解像度が必要となってきます。
調べた範囲では、主流となるのは350dpiとのこと。ちょっと離れた距離(1m程度)からの想定でも200dpiが必要とのことでした。
※dpiは、「dots per inch」の略であり、1インチ(約2.54cm)にどれだけドットが含まれているかという意味になります。350dpiであれば、「1インチに350個」のドットとなり、dpi数が大きいほど細やかに表示されます。
サイズと解像度から画素数を想定すると、このようになります。
350dpi | 250dpi | 200dpi | |
B0 | 約2億画素 | 約1億画素 | 約9,200万画素 |
B1 | 約1億画素 | 約7,200万画素 | 約4,600画素 |
B2 | 約5,200画素 | 約3,600万画素 | 約2,300万画素 |
あくまで想定画素数ではありますが、とんでもない画素数です。
一般的なカメラで言うと、B2サイスでの250dpi、もしくはB2サイズでの200dpiであれば何とかカバーできる範囲ということになってしまいます。
感覚的にお高いであろうということが想像できる高画素数カメラですが、1億画素で検索してみた結果、百万円以上~50万円ほどでした。中には500万円近いカメラも見受けられましたが、amazonさんとか楽天さんに普通に売りに出されているものの、誰が購入できるのですかね…?
価格はともかく、高画素数がカバーできるカメラであれば、
ポスターのように大きく引き伸ばすこともできますし、
トリミング(ざっくり言うと、一部分だけを切り出すこと)しても使用できますので
メリットは確かにありますが、ストックフォトで元が取れるかというと…。
現実的に考えると、大きいサイズの高解像度のポスターに使用可能な写真はほぼ無理。
一回り小さいサイズのポスターがやっとではないでしょうか?
大きいサイズでの使用を考えない(もしくは大きいサイズのポスターの中の一部分のみみに使用される写真)想定であれば、ある程度の画素数(2,000万画素クラス)を考えるのが現実で気になります。
ちなみに、高画素数だからきれいに撮れるかというと、そうでもありません。
高画素数が故にブレやピントのズレなどが目立ちやすくなってしまうのです。
(すいません。サンプル載せられる写真があればよいのですが、あいにく手元にありません。)
カメラ自体の機能として、手振れ補正などが搭載されていますが、それでもカバーしきれないほど、細かなブレやピントのズレが撮影できてしまうのが高画素数のカメラなのです。
高画素数カメラは、一般的なカメラ撮影のようにシチュエーションはそれほど得意ではなく、
本領を発揮できるのは三脚を使用しての撮影ということになります。
そのような状況を踏まえて考えると、高画素数すぎるカメラは、ある程度以上の技術や経験がない場合はストックフォトには向いていないと言えるかもしれません。もちろん、撮影状況によって向いている/向いていないは変わります。三脚を使用しての撮影前提であれば、高画素数カメラはその性能をいかんなく発揮してくれることでしょう。
画質について
カメラの画質を考えた場合、一般的には
「イメージセンサーのサイズが大きい方が画質が良い」
というのを聞いたことがあるのではないでしょうか?
これは、1言足りておらず、正確には、
「イメージセンサーのサイズが大きい方が多くの光を取り込めるので画質が良い」
ということになります。
ちなみに、主なデジカメのイメージセンサーのサイズを図にしてみるとこんな感じになります。

※上記の図は、「クラブツーリズム (club-t.com)」さんからお借りしました。自分で作るよりもわかりやすかったので。
上記の絵は、見たことがあるのではないでしょうか?
図からもわかる通り、イメージセンサーのサイズはかなり違います。
一部例外があるかもしれませんが、一般的な一眼レフのカメラであれば、
「フルサイズ」か「APS-C」と呼ばれるイメージセンサーがついています。
フルサイズは、APS-Cの倍以上の大きさです。
イメージセンサーが大きいということは、光を取り込める量も大きいということですので、
仮に同じ画素数でイメージセンサーがフルサイズのカメラとAPS-Cのカメラがあった場合に
1ピクセルあたりに割り当てられる光のサイズは2倍以上の差が出ます。
その差がどこに出てくるかというと、色情報の量になります。
具体的には、白とびや黒つぶれのしにくさ、細かな色表現など予想以上にいろいろな影響が出ます。
上記より、イメージセンサーサイズについては、大きいに越したことはないという結論になります。
とは言え、フルサイズのカメラとAPS-Cのカメラではだいぶ価格差がでますので、価格差とも相談する必要がありそうですね。
ストックフォトとして考えるカメラのまとめ
画素数と画質(イメージセンサーサイズ)について、わかる範囲ではありますが、紹介させていただきました。
本当はこのほかにカメラに装着するレンズだったり、カメラ自体のその他の性能であったりと、もっとたくさんの比較要素があるのですが、いったん割愛させていただきました。
手始めとしてのストックフォト向けカメラということであれば、
- 画素数は2,000万画素クラス。多くても3,000万画素クラス
- 可能であればフルサイズカメラ
というのがおすすめの条件となるでしょうか。
この基準をクリアしていれば、大活躍してくれるはずです。
もう少し細かく分けると、三脚を準備しての撮影前提であれば、高画素数のカメラ。
手持ち撮影前提であれば、画素数はボチボチくらいで、できるだけイメージセンサーが大きいカメラと理解していただいても良いと思います。
今回の記事を書くにあたり、各社のカメラの詳細までチェックしてみました。
その際、欲しいカメラがいくつか見つかってしまったので、ご参考までに上げておきます。
※気になる価格もわかるように価格が表示されているものも一緒につけておきます。
一部ミラーレス&中古のものがありますが、最近一番気になっている機種です。
ちなみになのですが、ストックフォトを本格的に始めるとした場合、カメラはどの位置づけと考えていますか?
先行投資?
ありもので十分?
人それぞれお答えは違うと思いますが、「カメラは先行投資として考えるべき」です。
ただし、回収できない可能性もありますので、あまりに高価すぎるカメラを購入してしまうというのもちょっと厳しいかと思います。
余裕があるのであれば、上記でご紹介したカメラにプラスして、程度の良い広角レンズを購入してみるのはいかがでしょうか?
私、SandAは余裕がないので、まだそこまで手を出せておりません…。
というか、フルサイズカメラすら手にできていません。
早くフルサイズカメラが購入できるようになりたいと思いながら、ストックフォト活動を継続中です。
ブログをお読みいただき、ありがとうございました。
次回記事もよろしくお願いします。
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